1980年代前半に日本に旅行した際に、ジョブズ氏はソニーの盛田昭夫会長になぜソニーの工場の従業員は皆ユニ フォームを着ているのか尋ねた。彼はジョブズ氏にこう答えた。戦後、服を持っている者がいなく、ソニーのような企業は従業員に毎日着るものを支給する必要 があった。そして年月を経て、とりわけソニーといった企業で、ユニフォームが独自の特徴的なスタイルに発展し、従業員を会社に結び付ける手段となった。 「私はAppleにもそのようなきずなが必要だと判断した」とジョブズ氏は当時を振り返った。
ソニーはデザイナーの三宅一生氏に、袖を取り外してベストにもなるユニフォームをデザインしてもらっていたため、ジョブズ氏は三宅一生氏に電話して Appleのベストをデザインしてもらうよう依頼したそうです。ジョブズ氏はサンプルを数点持って帰ってこのベストを着ようとみんなに話したそうですが、 受け入れられなかったとのことです。
そんな中、ジョブズ氏は三宅一生氏と友人になり、定期的に会うようになったとのことです。ジョブズ氏は、日常的にも便利で、特徴的なスタイルを表現 することもできることから、自分自身のユニフォームを作るという考えに引かれるようになったそうです。そのためジョブズ氏は黒のタートルネックを三宅一生 氏に作ってもらったとのことです。インタビュー中、ジョブズ氏はウォルター・アイザクソン氏に黒のタートルネックが積み重ねられたクローゼットを披露し、 「一生着るのに十分なほど持っている」と話したそうです。