Jun 6, 2008

Chikungunya fever

チクングンヤ熱(-ねつ、Chikungunya fever)はネッタイシマカ、ヒトスジシマカなどにより媒介されるウイルス性の伝染病。チクングニヤ熱、チクングニア熱などとも表記する。

潜伏期間は4日から7日。39℃以上の高熱と斑状丘疹があり、関節が激しく痛む。チクングンヤとはマコンデ族の言葉で「前かがみになって歩く」という意味で、痛みに苦しむ患者の様子を表している。他に頭痛や結膜炎、羞明(眩しがること)などを伴うことがある。発熱は2日ほど続き急に終息するが、関節痛、頭痛、不眠、全身疲労などは5日から7日ほど継続する。致死率は 0.1%と極めて低い。

治療法は特に確立していないが、クロロキンは効果があるとされている。CDCは、解熱鎮痛にはアスピリンを避け、それ以外の非ステロイド系抗炎症剤を用いることを勧めている。ワクチンは2000年に治験が行われたが、資金提供が打ち切られたために実用化されなかった。したがって2006年現在、予防法は蚊に刺されないことだけである。

このウィルスの自然宿主はサルであり、サハラ砂漠以南のアフリカ、インド、東南アジアなどで発生する。ウィルスを媒介する蚊はヒトスジシマカ、ネッタイシマカであり、人間から人間への感染は認められない。

1952年に東アフリカで流行したのを機に発見された。不顕性感染で終わる可能性が大きいとされている。しかし2005年以降の流行では、おそらくウイルスの遺伝子変異によって、劇症化の傾向がある。インド洋の島国レユニオンでは、2006年5月18日までに人口78万人のほぼ3分の1に当たる25万8,000人が感染、219人が死亡している。またインドでも2006年に各地で流行している。2007年1月24日、日本での感染を初めて確認する。

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