Nov 25, 2009

ICOCA × SUGOCA

JR西日本とJR九州が平成23年春から鉄道用IC(集積回路)カード乗車券の相互利用を開始することが24日、分かった。25日にも発表する。九州新幹 線が同年春に全線開通し、山陽新幹線との直通運転が始まるため、在来線への乗り継ぎをスムーズにすることで利用拡大につなげる。22年春から九州と相互利 用を始める東日本も加わったJRグループ3社で連携し、電子マネー機能でも相互利用に乗り出す予定。

 JRグループのIC乗車券では、すでに西日本の「イコカ」(発行枚数約500万枚)と東日本の「スイカ」(同約3千万枚)の相互利用が可能になってい る。新たに九州の「スゴカ」(同約20万枚)が西日本の「イコカ」、東日本の「スイカ」と相互利用できるようになるわけだ。

 会員制の新幹線チケットレスサービス「EX-IC」と3社のICカードを併用すれば、新幹線を利用した際に在来線に乗り継ぐために改札を一度、出なければならなかった煩雑さが解消される。

 ICカード乗車券の“乗り入れ”に合わせ、3社それぞれの利用に限られた電子マネー機能の相互利用もスタート。券売機に並ばずに電車に乗れると同時に、買い物の支払いなど利用範囲がさらに広がりそうだ。

 JR東日本の鉄道用ICカード乗車券サービスは13年、西日本は15年にそれぞれ始まり、16年から両社間の相互利用が実現。首都圏では「スイカ」と私鉄などの「パスモ」、関西圏では「イコカ」と私鉄系の「ピタパ」の相互利用など協力関係が進んでいる。

 九州でも、来年春に「スゴカ」と西日本鉄道の「ニモカ」や福岡市交通局などの「はやかけん」といった3カードの相互利用が可能になる。

 JRグループでは、23年春に九州新幹線が全線開通し、山陽新幹線との相互直通運転で新大阪-鹿児島中央の約900キロが約4時間で結ばれる。九州と西 日本の2社はJRを利用する可能性が広がるのをきっかけに、在来線との乗り継ぎや旅先での利便性向上で、利用者を増やすことにしている。

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