Jun 21, 2011

HND

国土交通省が首都圏空港の能力増強に乗り出す。2013年度をめどに、昨秋に国際定期便の運用を再開した羽田空港の新国際線旅客ターミナルを拡張する。また成田空港では今年度中に企業や個人が商談などのために使うビジネスジェット機の専用ターミナルを完成させる。

 羽田空港では13年度に国際線の年間発着枠が現在の6万回から9万回に増える。これに合わせ、現在の国際線ターミナルの北側に新棟を建設し、混雑緩和を 図る。新棟の整備は民間資金を活用する「PFI方式」で進め、現在のターミナルとL字型につなげることを検討。搭乗口は現在の10カ所から20カ所程度に 倍増させる。総工費は1000億円超に上る見込み。発着枠拡大に間に合わせるため、今年度の着工を目指すとみられる。

 羽田空港は昨年10月、32年ぶりに国際定期便の運航を再開。これに伴い、発着枠6万回、年間利用者700万人に対応する国際線ターミナルを新設した。ただ昨年5月の国交省の成長戦略会議で発着枠を9万回まで増やす方針が示され、当初から拡張が不可欠とみられていた。

 一方、成田空港ではビジネス機の受け入れ拡大を進める。専用のターミナルを設置するほか、現在15ある駐機場も11月から18に増やす。日本航空が返還したターミナルの建物を成田空港会社が改修し、税関や入国管理などの手続きも行えるようにする。

 また今秋ごろからは、ビジネス機の利用者向けに発着枠や駐機場の空き状況を確認できるホームページも開設する。

 ビジネス機誘致は国際競争力の強化や経済成長につながると期待されているが、国内では専用施設が少なく利便性の改善が課題となっていた。

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