Feb 5, 2008

Tilt test

Tiltにより下半身へ血液がうっ滞し静脈還流量が減少。
心拍出量低下による動脈圧の低下。

圧受容器反射による交感神経の緊張と副交感神経の抑制。

心拍数・心収縮力・血管抵抗が増加しTiltによる血圧低下を代償。

左室機械受容器が刺激され、インパルスが延髄孤束核に到達。

血管運動中枢の抑制・副交感神経心臓抑制中枢の亢進。

血管拡張(血圧低下)・心拍数減少により失神



Tilt試験の適応
● 病歴により神経調節性失神が疑われる場合。神経調節失神の前駆症状として、嘔気・冷や汗・眼前暗黒感を伴うことが多く、失神の持続は短く、転倒による外傷以外は後遺症を残さない、このような失神発作時の状況から神経調節性失神を疑うことができます。
● 他の諸検査を施行しても失神の原因が不明である場合。
● 再発性失神あるいは外傷を伴う失神や運転中の失神など、ハイリスク例の単回の失神。これは器質的心疾患があっても諸検査で他の失神の原因が除外されれば適応。
● 心停止や房室ブロックが失神の原因として同定されてもその原因として神経調節性失神が疑われる場合。
● 起立性低血圧をきたす種々の病態や、起立時に著明な心拍増加を示す体位性頻脈症候群。



方法
(1) 検査中は血圧・心電図を装着し、モニターする。
(2) Tilt台にベルトで体を固定し、20分臥位で安静を保つ。
(3) Tilt台の傾斜角度を80°にして、20〜30分負荷をかける。
(4) 失神の再現、血圧・心拍数の過度な低下や重篤な不整脈のない場合(陰性)、臥位に戻し、交感神経刺激作用を持つ薬物(イソプロテレノール)負荷を行い、心拍数を上げる。
(5) 再びTilt台の傾斜角度を80°にして、20〜30分位負荷をかける。
(6) 臥位に戻して終了。


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