Dec 15, 2009

Hideki Matsui

大リーグ、ヤンキースからフリーエージェント(FA)となった松井秀喜外野手(35)が、エンゼルスと1年契約で基本合意した。米国の複数のメディアが伝 えた。最終的な身体検査を経て正式に発表される見通し。年俸は650万ドル(約5億7000万円)と伝えられ、今季の年俸1300万ドルの半分。だが、 「とにかく必要とされるチームでやる」の言葉通り、条件面よりも自分を必要とする球団を選んだ。

 松井秀は、2003年以来7年間在籍したヤンキースに対する愛着が強く、残留を希望していたが、左翼手と先発投手獲得を優先したいヤンキースは松井秀を「ランクC」の選手と位置づけ、積極的な交渉を行ってこなかった。

 ワールドシリーズでMVPに輝きながら、ヤンキースの評価は低かった。この“冷遇”ともいえる態度に対し、ヤンキースからの提示を受ける前にエンゼルス入りを決めた格好だ。

 エンゼルスが松井秀獲得に動いた理由には、エンゼルスのDHとして6年間活躍したウラジミール・ゲレロ選手(34)の衰えがある。今季のゲレロは足の故障から100試合の出場にとどまり、打率・295、15本塁打、50打点に終わっている。

 一方の松井秀は今季、打率・274、28本塁打、90打点と活躍した。特にワールドシリーズ最終戦での6打点でMVPに輝くなど、ここ一番での勝負強さを発揮。ひざに不安を抱えてはいるものの、DHとしてはトップクラスの実力を示した。

 また、エンゼルスの本拠地、カリフォルニア州アナハイムは年間を通じて暖かく、ひざに故障のある松井秀にとっては好環境ともいえそうだ。

 マリナーズと同じア・リーグ西地区ということで、イチローとの対決も増える。体調さえよければ、松井秀の打撃はまだまだ伸びる可能性がある。ニューヨークからアナハイムに舞台を移しても、ゴジラの力強いバッティングが期待できそうだ。

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