T-MobileおよびGoogleは、Googleの新OS「Android」を搭載する初の携帯電話を、正式に発表した。「T-Mobile G1」という正式名称の携帯電話には、フルサイズのタッチスクリーン機能、QWERTY配列のキーボード、片手でナビゲーション可能なトラックボールが装備されており、Google Maps Street View、Gmail、YouTubeなどのモバイルウェブアプリケーションへとアクセスできるようになっている。現在、米国内では、T-Mobileの顧客に対してのみ、T-Mobile G1の専用サイト上で、数量限定にて予約注文が受け付けられている。米国時間10月22日より、2年契約の音声およびデータ通信プランをセットする条件で、179ドルにて小売店での販売が開始される予定である。また、11月には英国で、2009年に入ってからは、欧州全域でも発売される。
早速だが、T-Mobile G1への搭載機能を紹介しておきたい。Wi-Fi、3G(デュアルバンドのUMTSにも対応)、マルチメディアメッセージング、電子メール(Gmail や、他のPOP3およびIMAPサービスをサポート)、インスタントメッセージング(当然ながらGoogle Talkの選択が可能)、HTMLフルブラウザ、GPS機能、3メガピクセルのカメラ、マルチタスク対応、「Amazon MP3」ストアへのアクセスが可能な音楽プレーヤー、Bluetooth、4バンドのGSM対応などが挙げられる。筆者の私見となるものの、別の非常に魅力的な機能としては、キーボードでタイプ入力するだけで、関連する全情報の検索が行える「コンテキスチャルサーチ」がある。これは、「Helio Ocean」に搭載されている検索機能と非常に似通っており、数文字のタップ入力のみで、連絡先からインターネットに至るまで、あらゆる検索を実行できる。
Google Mapsに関しては、あたかも街角にいる運転手の目線の高さから、世界各都市のナビゲーションが行えるGoogle Maps Street Viewに対応している。また、電話機本体にはコンパスが内蔵されており、方角を見定めて、電話機を動かしつつ、全360度方向のナビゲーションが実現する。Amazon MP3ストアも、全楽曲がDRMフリーとなっており、T-Mobile G1のヒットサービスとなりそうだ。Wi-Fi接続時には、ダイレクトに楽曲を購入してダウンロードできるようになっている(携帯電話接続時にも、楽曲の検索、試聴、購入までは行える)。シングル楽曲の販売価格は0.89ドルで、アルバムは、5.99ドルから9.99ドルの価格帯にて購入できる。
最後になるが、やはり注目のサービスとしては、 T-Mobile G1では、iTunesの「App Store」のように、アプリケーションストア「Android Market」へとアクセスできる。利用可能なアプリケーションの一例としては、搭載カメラで製品のUPCコードをスキャンすると、すぐに他のショップでの販売価格と比較検討できる「ShopSavvy」がある。さらに、二酸化炭素排出量をトラックしてくれる「Ecorio」アプリケーションや、写真を使いながら、段階的にビジュアルマップを作成できる「BreadCrumbz」アプリケーションなども用意されており、もちろんながらNamcoの「Pac-Man」を始めとする、各種ゲームの購入も行える。
T-Mobile G1は、現時点では「Microsoft Exchange」がサポートされていないという点を、明記しておかねばならない。もっともGoogleの説明では、オープンソースのインフラストラクチャとなっているため、サードパーティー製のアプリケーションで、簡単に対応する可能性もある。加えて、Gmailはプッシュ配信に対応しており、MS OfficeのドキュメントやPDFの閲覧にも活用できる。残念ながら、ステレオBluetoothには対応しておらず、テザー機能(ワイヤレスモデムとして利用可能な機能)もサポートされていない。予想通りではあるが、T-Mobile G1は、現時点ではSIMロックがかかっている。とはいえ、ロック解除を試みる動きも出てくることだろう。
Sep 24, 2008
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