医師臨床研修:修了者の2割が登録手続きせず
医師の臨床研修制度が義務化され、06年3月末に初の修了者が生まれたが、修了の登録手続きをしていない新人医師が同年12月末現在、全体の約2割にも上ることが、厚生労働省の調べで分かった。登録自体は義務ではないが、未登録医は病院と診療所の管理者になることができず、医療機関を開設するにも都道府県知事らの許可が必要になる。厚生労働省は都道府県を通じ、速やかに登録するよう促している。
新研修制度は04年4月からスタート。期間は2年間。従来は研修を受けるのは努力義務で、専門医療を中心に学んでいた。それを医師法改正し義務化。患者との信頼関係を結べ、幅広く基礎的な診療能力を身に着けさせる内容に大幅に改めた。初の修了者は医療機関側の報告から約7200人とみられるが、昨年末までの登録は約5800人にとどまっている。
医師国家試験の合格者は、医師免許所持者の名簿にあたる医籍に登録される。研修修了はこれまで登録対象ではなかったが、新制度から研修を受けた医療機関の証明書をつけ厚労省に申請すれば登録。厚労省から「臨床研修修了登録証」が交付されるようになった。
厚労省医事課は「ただちに登録手続きが済まされると考えていた。9カ月もたって2割も登録していないのは想定外。認識不足もあるのではないか。登録証は患者に研修修了を証明する、唯一の公的な証拠。患者からの信頼を損ねないためにも、早く登録してほしい」と話している。
Jan 4, 2008
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