Nov 24, 2007

Ph. D

東京大学は、来年度から大学院博士課程の学生ほぼ全員の授業料を実質無料にすることを決めた。


 東大でも博士課程の進学者は2004年度をピークに減少するなど、博士離れが進んでおり、経済的負担を減らして優秀な学生を確保するのが狙い。

 東大の博士課程には約6000人の学生が在籍している。うち、日本学術振興会から月20万円の奨励金を得ている学生や、国費留学生、研究補助員として支援を受けている学生、休学者を除いた約3000人に、独自の奨学金を支給する。月4万円程度を予定しており、実質的に授業料(年52万800円)を無料化する。

 年間約10億円の費用は、外部の研究費から徴収した間接経費、東大基金などの運用益、経営の効率化で工面する。

 博士号を取得しても、希望する職に就けない「博士余り」が深刻化しているが、欧米の大学に比べて貧弱な経済支援は、博士離れをさらに加速させる要因になっている。

 平尾公彦・副学長は「大学の根本は人材で、学生支援は最優先の課題」と話している。

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