Avastin

中外製薬は18日、大腸がん治療薬「アバスチン」（製品名）の製造販売承認を取得したと発表した。6月をメドに発売し、その後18カ月かけて全症例を対象に有効性と安全性を調査する。2500の症例を集めてデータをまとめ国などに報告する。アバスチンは世界での売上高が約2900億円に達する大型薬で、中外でも主力になると期待されている。
　中外の親会社であるスイス・ロシュグループの米ジェネンテック社が開発した。人間の免疫機構を利用した「抗体医薬」の一種。がん組織の栄養補給路となる血管が新たにできるのを妨げる。2005年7月に開いた厚生労働省の「第五回未承認薬使用問題検討会議」の要請を受け、国内の第１相臨床試験の結果と、海外の第２、３相試験の結果をもとに中外が06年４月に承認申請していた。