NTTドコモが米Googleと包括的に提携するべく交渉していることが12月25日、わかった。検索や広告のほか、Googleの携帯電話向けプラットフォーム「Android」などに関して協力していくものとみられる。
ドコモは現在、モバイルサイトの検索に自社開発した検索エンジンを利用している。ただしこの検索エンジンの検索範囲は公式サイトと呼ばれるドコモ公認のサイトのみで、一般サイトと呼ばれる非公認サイトは他社の検索サービスに誘導する形を取っている。
Googleと提携することで、新たに一般サイトについても、iモードの検索結果に表示されるようにする。また、ここに表示される検索連動型広告は、GoogleのAdWordsを採用する。
Androidについては、すでにドコモはAndroidの活用と普及を図る団体「Open Handset Alliance」に参加している。GoogleとはAndroidを使った端末の開発について提携する見通し。これにより、両社の要望を盛り込んだ端末が実現しやすくなる。
このほか、携帯電話で撮影した写真をオンラインフォトアルバムに保存、閲覧できる機能についても検討している。ただしドコモはこの件についてはGoogle1社に提携先を絞るのではなく、提携企業にAPIを公開して、携帯電話利用者が好きなオンラインフォトアルバムを選べる方法を取るものとみられる。
Googleは2006年5月に、ドコモのライバルであるKDDIと提携。サイト検索にGoogleのエンジンを提供しているほか、検索連動型広告も手がけている。また、2007年9月にはGoogleのメールサービス「Gmail」技術を活用した「au oneメール」を開始。携帯電話とPCのどちらからでもメールが閲覧でき、2Gバイトまで保存できる点が特徴となっている。
Googleは日本最大の携帯電話会社NTT DoCoMoと契約を結び、NTT DoCoMoの4800万ユーザーのデフォルト検索エンジンとなる運びだ。契約ではさらに、NTT DoCoMoのユーザーへのメール提供方法をGoogleアプリに切り換えることについても謳われる見込み。
日本は、検索市場でYahooがGoogleをリードしている世界でも珍らしい市場で、4月時点でYahooが65.9%、Googleが27.8%だ。ただし、YahooとGoogleの全機能を含めた比較ではこの差はそこまで大きくはなく、8月のYahoo全体のユニークビジターが4100万なのに対してGoogleが3100万だ。
この契約は、Googleが地球上でほぼ唯一、検索マーケットでトップに立っていない市場で、Googleにとって是非とも必要だった後押しとなるだろう。
Reutersによると、この提携はこの先の新機能や新端末の開発へと発展する可能性があるという。
Dec 25, 2007
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
No comments:
Post a Comment