初期の乳がんが判明した男性の生存率が、女性の生存率を大きく下回ることが、米オハイオ州シンシナティ大学の調査によって明らかになった。男性の乳がんには、女性における治療法をそのまま応用できない可能性があるとして、より詳細な研究が必要だとしている。
乳がんは女性に多く見られるが、乳がんの約1%は、男性で発症している。女性の乳がんでは、治療法も発達し、生存率も上昇しているが、男性の場合は過去30年間にわたって、生存率などに改善が見られないという。
がん専門の学術誌に調査報告を発表したシンシナティ大学のナーレー博士らによると、乳がんの患者、男性612人と女性2413人について、がんの段階と生存率に注目したところ、末期患者の生存率には男女差があまり見られなかったが、初期段階の患者については、男性の生存率が大きく女性を下回った。
男性の場合、乳がんがリンパ節に転移することはないが、生存率は6年と、女性の15年を下回った。
また、治療法によっても生存率が変化。化学療法と放射線治療を受けた男性患者の生存率は、同じ治療を受けた女性患者よりを下回ったが、ホルモン療法を受けた男性患者では、女性患者とほぼ同じだったという。
こういった結果から、研究者は女性の乳がんと同様の治療法は、男性の乳がんに当てはまらないとして、男性と女性の乳がんの違いを、より詳しく研究する必要性があるとしている。
May 15, 2007
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
No comments:
Post a Comment