May 15, 2007

National League East Memo

シェイ・スタジアム(メッツ)

 1964年にメッツの新しい本拠地として開場。同年、メッツは最下位だったにもかかわらず、アメリカンリーグで優勝したヤンキースを上回る173万2597人の観客動員を記録。日本でこの球場の名前が知られるようになったのは、65年、ザ・ビートルズが世界初の野球場コンサートを開催してからだ。球場名は、ニューヨークにナショナルリーグの新球団を誘致した弁護士ウィリアム・シェイ氏の功績をたたえて命名。球場の近くには国内線専用のラガーディア空港があるため、離着陸するジェット機が上空を行き交う。レフトの一部を除いて外野席が設置されておらず、右中間にある巨大なスコアボードとセンター後方にある“ビッグアップル”が名物。メッツの選手が本塁打を打つと、チームのロゴが入った巨大なりんごが点灯しながら上下する。また64年9月、サンフランシスコ・ジャイアンツの村上雅則投手がここでデビューし、日本人メジャーリーガー第1号が誕生した場所でもある。現在、2009年の完成を目指し、すぐ隣に新球場シティー・フィールドを建設中。シェイ・スタジアムは08年のシーズン終了後に取り壊され、駐車場になる予定だ。

シチズンズバンク・パーク(フィリーズ)

 2004年にフィリーズ史上5つ目の本拠地球場としてオープン。観客席に関する限り、野球専用球場としては理想的な構造。スタンドとフィールドの距離が近く、特に1階席ではどの場所でも迫力のあるプレーを目の前で楽しめる。特に内野スタンドのファウルポールに近い「108」(一塁側)、「139」(三塁側)のエリアでは、左翼手、右翼手の塀ぎわでのファインプレーや、本塁打が外野スタンドに飛び込む光景を至近距離で見られる。昨年の二冠王でMVPのライアン・ハワード、チーム一の人気者チェイス・アトリー、不動のリードオフマンで好守も売り物のジミー・ロリンズの併殺プレーを一望できる50ドルの内野指定席がお勧め。フィリーズの選手が本塁打を打つと、外野にあるフィラデルフィアの象徴「自由の鐘」をかたどった看板が音を鳴らしながら左右に揺れる。ライトスタンド後方にある「Bull's BBQ」は往年の強打者グレッグ・ルジンスキー氏が経営するバーベキュー店で、シーズン中はほとんど同氏も姿を見せ、ファンのサインや記念写真に応じている。

ターナー・フィールド(ブレーブス)

 1996年に開催されたアトランタ五輪のメイン競技場を改修し、翌97年に野球専用スタジアムとしてリニューアルオープン。南部最大の都市アトランタを本拠地とすることから、近年の新球場としては大きい5万96人の収容能力を誇る。2005年に設置された縦21.76m×横24mの映像スクリーンは野球場にあるものとしては世界最大で、デジタルハイビジョン映像の表示も可能になっている。この球場の名物は、スポンジ製の石おのを上下に振ってブレーブスを応援する「トマホーク・チョップ」。球場にはピザ、バーベキュー、サンドイッチ、ハンバーガーなど、米国おなじみのメニューがそろっているが、「The Taste of Majors」と名付けられた店では、他球場のホットドッグも味わえる。チームには黄金時代を支えたチッパー、アンドリューの両ジョーンズ、エースのジョン・スモルツのほか、通算123勝のティム・ハドソン(5月12日現在)、23歳の正捕手ブライアン・マッキャン、今やチーム一番の人気者となったジェフ・フランコアと地元ジョージア州出身のスター選手が多いのも特徴。また球場内には地元出身の大打者タイ・カッブ、ブレーブスが生んだ大打者ハンク・アーロンらの銅像が立ち、ブレーブスの殿堂博物館も設けられている。


ドルフィン・スタジアム(マーリンズ)

 1987年、NFL(米ナショナル・フットボールリーグ)ドルフィンズの本拠地としてオープン。その後、93年に誕生したマーリンズが共同使用するようになった。メトロドームとともにスーパーボウルとワールドシリーズが開催された経験を持つ現役2球場の一つ。97年に世界一になった翌年に最下位に転落して以来、観客動員が落ち込んでいるため、本来7万5000人収容のスタンドは、公式戦ではメジャー最少の3万6331人しか客席を開放していない(オールスターやポストシーズンでは全席を開放)。もともとフットボール競技場として建設されたスタンドは、野球観戦には不向き。また、周囲の治安の悪さ、市街地からのアクセスの不便さ、スコールでしばしば試合が中断するなどの理由で、移転をちらつかせながら移動式屋根付き新球場の建設を地元自治体に迫っている。だだ、チケット入手はほとんどの試合で容易で、ミゲル・カブレラ、ドントレル・ウィリスを中心に、若く才能あふれる次代のスターたちを見られる。また木曜日の試合で、市内にあるレストラン「紅花」のレシートを持参すると、空席があれば内野席が10ドル割り引き。マーリンズ側ブルペンの後方には巨大なピクニックエリア、最大30人のグループがホットタブにつかりながら試合を観戦できるグループ席「The Beach」が設けられている。


RFKスタジアム(ナショナルズ)

 1962年、2代目ワシントン・セネタース(現レンジャーズ)の本拠地として開場。71年限りでチームがテキサスに去った後は、NFL(米ナショナル・フットボールリーグ)レッドスキンズ、MLS(米メジャーリーグサッカー)のユナイテッドが使用。2005年、モントリオール・エクスポズが移転してナショナルズとして再出発をすると、新球場建設(08年開場予定)までの暫定本拠地として利用されることになった。当初はD.C.スタジアムの名称だったが、68年、大統領選挙の遊説中に暗殺されたロバート・ケネディー上院議員の栄誉をたたえて改称。ナショナルリーグの球場としてはリグレー・フィールドに次ぐ古さで、フットボールとの兼用スタジアムだったこともあり、両翼102.1m、中堅125m、左右中間117.3mとフィールドが広く、現在メジャーで最も本塁打の出にくい球場だ。ナショナルズは05年にチーム本塁打117本中46本、昨年も164本中74本と、移転以来1試合平均0.74本塁打しか放っていない。ナショナルズは早くも1年目に観客動員100万人を大幅に上回る273万352人を記録。昨年はチームの不振もあって大幅に減少したが、それでも首都ワシントンのメジャー球団として初の2年連続100万&200万人以上を動員している。

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