Mar 6, 2007

Dengue

アスンシオン──南米パラグアイで今年に入ってからデング熱が流行し、1─2月の患者数が1万5000人と、昨年1年間の1600人の約10倍に達していることが明らかになった。保健省高官も今月2日、感染して2週間の入院の後に死亡。保健相の辞任を求める声も上がっている。


亡くなった保健省の高官は、パラグアイの全公立病院の看護師の長である、マリア・カタリーナ・ロア氏。ロア氏の死去が伝えられると、病院の職員ら約500人がマルティネス保健相の辞任を求め、保健省前で抗議デモを行った。


パラグアイにおける今年の死者は、確認されただけですでに10人となっている。しかし、農村部や地方では病院で治療を受けない人々が多く、医師らは感染者が最大で13万に及ぶと見ている。


ドゥアルテ大統領は2日、全国に2カ月間の非常事態宣言を発令。蚊が発生しやすい場所の撲滅、地方の病院における衛生状況の向上に向けた対策を指示。また、爆発的な感染拡大の原因究明に向け、米国と隣国アルゼンチンにも支援を要請した。


デング熱は、マラリアと同じように蚊が媒介する熱帯・亜熱帯地域で広く見られる感染症。感染すると、出血傾向を伴う重症疾患であるデング出血熱になることがあり、死に至る場合がある。

No comments: