Mar 5, 2007

HF

 心不全の発症に、がんの発生や増殖を抑える遺伝子が深くかかわっていることが、千葉大医学部循環器内科の小室一成教授らの研究でわかった。

 がんを抑える「善玉」の遺伝子が、心臓では意外にも「悪玉」を演じていた形で、新たな治療法や予防薬の開発につながりそうな研究成果だ。英科学誌ネイチャー電子版に5日掲載された。

 重症の高血圧や心臓弁膜症、心筋梗塞(こうそく)などを起こした患者の心臓は、全身に血液を送り出すポンプ機能が低下する。心臓は十分な機能を果たそうと肥大化し、最後は心不全を起こす。

 問題の遺伝子は「p53」。低酸素状態などで心臓の細胞の遺伝子が傷つくと、修復のため働き始める。

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